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フロントフォークの分解、清掃、グリスアップ【GE-N3】

  • 執筆者の写真: ヨツバモト公式
    ヨツバモト公式
  • 7月4日
  • 読了時間: 5分

更新日:7月7日

GE-N3のフロントフォークは一般的なオートバイと違い、内部にオイルは入っていません。シンプルな金属バネと、注射器のような空気抵抗のシリンダー(非分解)が使われています。


オフロード走行の割合が多い方や、走行距離が多い方、あるいは屋外に保管している方などは、フォークの動きがぎこちないと感じるかもしれません。

そういう場合、日常の処置としてはダストシール部にシリコン系のオイルを塗布するなどである程度回復することもありますが、せっかくなので、定期的な分解と清掃、グリスアップをオススメします。



用意するもの

作業に必要な道具は写真の通りです。

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・3mmの六角レンチ(L字でもOK) ・5mmの六角レンチ ソケットタイプ 2本 ・長めのソケットのエクステンションバー 2本

・ソケットレンチのハンドル ・トルクレンチ(20NmくらいまででOK)

・インパクトレンチ(電動でOK。エアーなら尚良し) 32mmのレンチ(薄いものが使いやすい)

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マキシマウォータープルーフグリス(ゴムを侵さないグリスなら他製品でも可)

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マキシマサスペンションクリーン(ゴムを侵さないクリーナーなら他製品でも可)


・ウェス、紙ウェス、紙タオルなど(たくさんあると安心です)

・大き目のダンボールなど(作業中に下に敷きます)





準備

マシンを安定した台の上に乗せてください。

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ヘッドランプ(ステーごと)、フロントブレーキ、フロントフェンダー、前輪を取り外してください。

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分解作業 フォークのクランプの上側のボルトを緩めます。(左右とも)

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フォークのキャップを緩めます(左右とも)。緩めるだけでOKです。

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クランプの下側のボルトを2本とも緩めます。

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ハンドルストッパーをスライドさせながら、フォークを抜き取ってください。このとき、フォークの重量が抜けた拍子に車両が後方にバランスを崩すことがありますのでご注意ください。

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フォークは左右で中身が違う為、右側が長く、左側は短いです。


先ほどあらかじめ緩めておいたキャップを取り外します。グリスで汚れるため、段ボールか何かを敷いておくと良いでしょう。

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左側にはバネが入っています。上下や順番がわからなくならないよう、整理して置いてください。 右側の下端のボルトを取り外します。

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運がよければ手作業でも抜けることがありますが、たいてい、中身が共回りしてしまうため、インパクトレンチを使用することをオススメします。

ボルトが抜けると、右側の中身とともにインナーチューブを抜き取ることができます。


左側(バネ側)を取り外すには、内部の共回りを抑えるためエクステンションバーを連結するなどして(見た目は悪いですが…汗)、5mmの六角レンチを奥まで届く長さにしてください。

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エクステンションバーをフォーク内に差し込み、手探りで六角レンチがかかる場所を見つけてください。

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下側も5mmの六角です。

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ボルトが外れると、インナーチューブを抜き取ることができます。

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ダストシールの内側に、古いグリスの状態を見ることができます。

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以前のグリスがまだ少し残っているのが見えます。まだ新車から1200kmほどの走行距離ですが、レースやオフロード走行が多い個体です。思ったよりも、グリスが残っているほうかもしれません。


柔らかい布や紙ウェスで古いグリスを拭き取ってください。ウェスが届かない場所などは、前述のクリーナーを吹き付けると清掃できます。

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古いグリスを拭き取ったら、新しいグリスをたっぷりと塗布してください。

今回使用しているマキシマのウォータープルーフグリスは、その名のとおり、耐水性に優れ、オフロード走行後の洗車などが多いライダーにはオススメです。ただし、粘度が硬めなので、フォークの摺動性を重視するのであればもっと柔らかいグリスを選択するのもいいかもしれません。

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ダストシールだけでなく、内部の摺動部にもしっかりとグリスを塗布してください。




組み立て作業

グリスを塗布した後インナーチューブ(こちらも清掃してから)を差し込みます。

インナーチューブがスムーズに摺動することを確認した後、取り外した部品を取り付けてゆきます。

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下端のボルトの締め付けトルクは9-10Nmです。ダンパー側は内部部品が共回りしてしまうため、分解時と同様にインパクトレンチが必要です。

全ての部品を組み込んだあと、キャップを軽く締めてください。

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フォークを車両に差し込んでください。

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各配線がフォークの内側を通るようにします。


ハンドルストッパーを取り付けてください。

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バネ側(左側)が任意の突き出し量になるまで差し込みます。

このとき、ダンパー側(右側)は大きく突き出すことになりますが、気にしないでください。

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突き出し位置を決めたら、下側のクランプボルトを仮止めしてください。

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ダンパー側(右側)は簡単に縮めることができるので、バネ側と同じ突き出し量になるところまで押し込んで、同様に下側のクランプボルトを締め込んで仮止めしてください。

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左右のインナーチューブが仮止めできたら、フォークキャップを締め込んで固定します。

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前輪、フロントブレーキ、フロントフェンダー、ヘッドランプユニットを元通りに取りつけた後、仮止めしてしたフォーククランプのボルトや、前輪、ブレーキの固定ボルトを取扱説明書に記載の指定トルクで締め込んでください。

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組み立て完了後、フォークを伸縮させ、スムーズに摺動するか、引っかかりなどはないか、また、配線等の引っ掛かりがないかを確認してください。


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